「安全な証券」の問題点その1
比較的「安全な証券」と言うと債券投資を思い浮かべる人もいるかもしれません。金融の視点から言えば確かに債券を保有するのが比較的価格変動が少なく、定期的な金利収入があるため、安定収入を得ることができます。また債券を発行する国や企業がデフォルトを起こす(事実上の倒産)のは考えにくく、発行する組織の信用にも寄りますが、リスクは限りなく低いと言えるでしょう。
しかし、債券運用には3点の問題点があります。それは「金利の低さ」「流動性の低さ」「申込単位の高さ」です。それでは、これから説明していきます。
債券運用の問題点1-金利
これは特に日本の国債に関する問題点です。現在、日本銀行は「マイナス金利政策」を行うことで様々な金利が低く抑えられています。マイナス金利というのはコトバンクで見ると
金融機関が日本銀行に持つ当座預金のうち、任意で預けている額について、マイナスの金利をつける政策。手数料を取られる形になる金融機関は、日銀に預けていたお金を企業や個人への貸し出しに回すことが期待され、結果として経済の活性化につながる可能性がある。日銀は今回、この当座預金口座の金利全体をマイナスにするのではなく、0・1%、0%、マイナス0・1%と3段階に分け、金融機関の収益が大きく悪化しないよう配慮した。
(2016-01-29 朝日新聞 夕刊 1総合)
と書かれています。金融機関は日銀に預けると利子を受け取れるところを、逆に金利を取られてしまうという普通ではあり得ないことが起こるのですね。金融機関は資産を残しておいて日銀に金利を取られるよりは色々なところに貸出を行って、利子収入を得た方が良いはずですよね。私たちも銀行に預金して手数料を取られるよりは投資したり、欲しいものを買ったりした方が良いですよね。それと一緒です。
これは余談ですが、読者の皆さんの中には「日銀に預けなければ良いのでは?」と思う人もいるでしょう。しかし、日銀当座預金は「金融機関が他の金融機関や日本銀行、あるいは国と取引を行う場合の決済手段」などの役割を持つため、そういうわけにもいきません。(自社で莫大な現金をそのまま管理するのも大変ですし)
そしてこのマイナス金利政策は他の金利にも影響を与え、特に国債の金利はかなり低くなっています。ブルームバーグで国債の利回りを見てみましょう。

(https://www.bloomberg.co.jp/markets/rates-bonds/government-bonds/japanより2017年8月8日現在)
例えば2年国債であれば額面利率0.10%、今の価格で買ったときの利回りは(なんと!)0%を下回っています。(今の価格で買って満期を迎えると損失を被ることになる)他の国債も結構低く、何年も保有する割には合わないでしょう。
問題点2以降は「安全な証券その2」でお伝えします。